こんにちは、キムラケイゴです。
最近私が考えているテーマが”破壊力”です。
破壊、というと一般的にはそんなにいいイメージの言葉ではないですが、ある面ではとても可能性に満ちた、魅力的な言葉だと思います。
それは、破壊というものが新たな創造に繋がるものだからです。
茶道や武道で「守破離」という言葉があります。
最初は伝統や従来の方法を守って身につけた上で、それらをあえて破って自身のオリジナリティを確立し、そこから離れて新たな道を作り出す、という意味の言葉です。
新しいものを作り出すためには、それまでのものを破壊する必要があります。それは物理的にその場所を占めているものや、頭の中にある既成概念などです。
そういった意味で”破壊力”というものに注目しています。
岡本太郎が言った「芸術は爆発だ」はまさにそれを表した言葉で、氏が再発見した縄文土器の美しさも”破壊力”を内在していると思います。
それに通ずるものとして”生命力”というものにも着目しています。生命(いのち)の力です。
これは誰がどう考えても尊く、素晴らしいものです。
”破壊”というものもよく考えれば多くの場合”生命力”がなければ発生しない事象です。
その点からも”破壊”が魅力的なものだと思えます。
“破壊力”を木に当てはめるなら、割れや節になります。
木材と考えた場合は奇しくも好まれない性質ですが、それも含めて”破壊力”というものを家具の表現として落とし込めないか、新しいデザインのテーマとして考えています。
実は現在その第一弾の家具を試作中です。
”破壊力”をテーマにした、ベンチ兼テーブルです。
近日中に公開できると思います。