セブンチェア、アントチェア(アリンコチェア)、グランプリチェアの修理承っております。
1 セブンチェアの構造
先日のリメイクのお客様から、セブンチェアの修理を依頼されました。
ネットで調べてみると、脚を座面に固定している中央のプラスチックの部分が外れる、という故障が頻発しているようです。
今回は、故障の原因と、修理の過程と費用等について解説していきます。
まず、セブンチェアとはアルネ・ヤコブセンによってデザインされたフリッツ・ハンセン社のベストセラーです。
構造としては金属製の脚が座面裏に接着されているプラスチックのパーツに取り付けられていて、座面と脚の中間にゴム製のショックマウントと呼ばれるものが取り付けられています。
プラスチックのパーツは座面に中心のネジ一本と接着剤のみで取り付けられており、これが外れるという故障が頻発しているようです。ネジは中心を決めるためのもので強度にはそんなに関係ないみたいです。
2 故障の原因
故障の原因は座面裏の脚と座面を接続するプラスチックパーツが座面から外れることです。
プラスチックパーツは接着剤と小さなネジ一本のみでつけられており、これが10年を超えると劣化して外れることが避けられないようです。
ここの部分をいかに強力な力で接着するかが、修理のキーポイントになり、当工房ではプラスチックパーツを木のパーツに変えて、接着力を強力にアップさせます。
3 セブンチェアの修理
当工房オリジナルの木のパーツを用いて修理を行います。
まず、座面裏についている接着剤を丁寧にノミ等で取ったあとに、ペーパーなどで平滑に仕上げていきます。
真ん中がネジが外れて破損していたのでエポキシ樹脂で埋めました。
プラスチックのパーツと同サイズのものを木で作り、座面取り付け用の穴を開けて、脚取り付け用のナットをプラスチックパーツから抜き取り木の方に埋め込みます。
そして木工用最強ボンドの2液性PIボンドを塗布して座面にネジ留めします。
座面が薄いのでネジは5mmほどだけ入るようにしてますが十分効きますし、あくまで接着力のメインはボンドです。
プラスチックのカバーをはめるためのミゾも側面に掘っています。
脚をネジで留めて、カバーを取り付けて完成です。
4 修理の費用
費用は下記のになります。
・木のパーツでの修理 10,000yen(税込)
工房に持ち込みの場合の、お渡し価格になります。
ご自宅まで伺って引き取り、お渡しする場合は、場所によって配送料を頂きますのでお問合せください。
発送での修理をご希望の場合は実費負担して頂ければ可能ですので、事前にご相談ください。
セブンチェアの修理としては、全国最安価格と言っても良い価格だと思いますので、ぜひご検討ください。
同じ構造のアントチェア(アリンコチェア)、グランプリチェアも同様に修理可能です。
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