イラン映画には名作が多いです。
イランの生活を垣間見えるのも良いです。
昔のイラン映画の名作を3本紹介します。
クローズ・アップ
「友だちのうちはどこ?」などで知られるイランのアッバス・キアロスタミ監督が、実際に起きたなりすまし詐欺事件を題材に、事件の当事者による再現映像とドキュメンタリー映像を交えて描いた作品。イラン映画の最高傑作との呼び声も高い。
映画青年サブジアンはバスで隣に座った女性から話しかけられ、思わず自分は著名な映画監督モフセン・マフマルバフだと名乗ってしまう。女性はその嘘をすっかり信じ込み、彼を家に招待する。サブジアンは嘘を重ねるうちに女性の家族を架空の映画製作に巻き込み、ついには詐欺罪で逮捕されてしまう。事件に興味を持ったキアロスタミ監督は、裁判所を訪れて公判の模様をカメラに記録。さらに事件の顛末を当事者たちに演じさせて再現し、真相を明らかにしていく。
サイクリスト
家族のために自転車をこぎ続ける男を描くドラマ。監督はイランの巨匠モフセン・マフマルバフ。
アフガニスタンからの難民ナシムは子供を抱え貧しい生活を送っていたが、さらに妻が入院する事になり、その費用は家族に重くのしかかる。そんな時、興行師から、一週間自転車に乗り続けることに成功すれば多額の賞金がもらえると聞く。意を決したナシムは賭けに挑み、野次馬が集まる広場で自転車こぎを始めるのだった。
友だちのうちはどこ?
友だちの大切なノートを間違えて持ち帰ってしまった少年が、ノートを返すため友だちの家を探し歩く姿を生き生きと活写し、アッバス・キアロスタミ監督の名を世界に知らしめたイラン映画。
イラン北部にあるコケール村の小学校。モハマッドは宿題をノートではなく紙に書いてきたため先生からきつく叱られ、「今度同じことをしたら退学だ」と告げられる。しかし隣の席に座る親友アハマッドが、間違ってモハマッドのノートを自宅に持ち帰ってしまう。ノートがないとモハマッドが退学になると焦ったアハマッドは、ノートを返すため、遠い隣村に住む彼の家を探し回るが、なかなか見つけることができず……。