#1 デザインが生まれるまで その1

こんにちは、キムラケイゴです。

新作の椅子を紹介いたします。

自信作にして自分史上の最高傑作と思える椅子ができました。

イタリアのコロッセオをモチーフにした”コロッセオチェア”です。

 

コロッセオは西暦80年にローマ帝国の首都ローマに作られた円形闘技場です。

西暦80年といえば日本は弥生時代で稲作が広まり竪穴式住居で暮らしていた頃です。 その時代にこんな建物が作られていたとは改めて驚きしかありません。

 


コロッセオの特徴的なアーチのループ、円形のフォルム、最上部に残った外壁、などをモチーフにしてデザインを試みました。

 

今回はこのデザインがどこから生まれたのか、ということを書いてみたいと思います。

最初のきっかけとなったのはこちらでも紹介したサミ・カリオ氏のY5チェアです。

 

 

笠木と座面をYの字型の板5枚で繋いでいる独創的なデザインが、デザインの可能性について若干悲観的になっていた私に椅子のデザインの可能性がまだまだあることを教えてくれました。

一つのヒントとしては、笠木と座面はそれぞれ背中とお尻を受けるという機能があるので大きく変える余地は残されていませんが、それらを繋ぐ支柱に関しては自由度が大きく新しいデザインの余地が残されているということです。

そこで笠木と座面を繋ぐ部分がY5チェアのようなグラフィカルなデザインの椅子ができないかと思い、デザインをいろいろと考えていました。

そこで出てきたのがコロッセオのようなアーチのパターンだったのです。

長くなってきたので次回に続きます。