1 ホルムズを巡る混沌

まず現在のアメリカとイランの対立軸と交渉の行方をまとめます。
イランは核開発の機会は残したい、その交渉カードとしてホルムズ海峡封鎖を続けています。
一方アメリカは、イランの核開発をオバマ政権時よりは厳しくしたい、そしてホルムズを開かせたい、空爆では屈しないのでホルムズ逆封鎖でイランの輸入と輸出を止める作戦に出ました。
ホルムズ逆封鎖は一定の効果はあるようでイラン側も対案を出したりしていますが、肝心の核については延期ということでこれはアメリカ側はとても受け入れられないらしいです。
この辺について昨日のプライムニュースが非常にわかりやすかったです。
特に左側の人は初めて見ましたが話の中身はとても腑に落ちました。

 

2 供給ショック

ホルムズがいつ開通するのか、これは誰にもわかりませんし、長期化する可能性もあります。その場合、日本にとっての最大の課題は原油高ではなく供給ショックとなりそうです。
これはすでに表面化していますが、軽油、重油、ナフサなどの供給量が圧倒的に減り、十分に供給されない、また価格が高騰するという問題です。
軽油はバス、トラックなど、重油はボイラー、船舶などに使われますが、全国各地で問題が報告され始めています。特に物流の中核を担うトラックが通常通り動かないとなると他の業界にも悪影響が大きいです。
そして一般市民にまで最も影響が大きいと思われるのがナフサです。
供給ショックについて、いろんな口コミをまとめた良いチャンネルを見つけたので紹介します。現場の生の声が生々しいです。

 

3 ナフサショック

あらゆる物に使われているナフサ不足の影響が最も大きいと思われます。
政府は総量としては足りている、と言っていますが、現場で問題が頻発しているのが現実です。
いくつか要因があると思われますが、一つは将来の安定供給が見えないことで、メーカーは減産、ユーザーは買い溜めなどが起きていると思われます。政府は在庫は4ヶ月あると言っていますがそのうち2ヶ月は仕掛品で、実質2ヶ月、その後安定的に入ってくるかどうかが分からなければ減産や買い溜めが起こるのは当然です。
原油は備蓄がありますが、ナフサは備蓄が少なく、ナフサ単体もホルムズから多く輸入していたので、備蓄がなくなった後の安定供給は政府もまだ見通せてないはずです。
また世界でナフサの供給量が減ったことにより価格も急騰して日本のナフサ製品も大幅な値上げが起きています。
5月、6月と進むにつれて、この影響は多くの会社と全ての個人を直撃してくると想定しています。それがナフサショックとして、社会にどの程度のインパクトを与えるかわかりませんが、ある程度の覚悟を持っていた方が良いと思います。

 

4 最後に

私の調査ではナフサの調達量は今後数ヶ月紛争前の6〜7割程度とみられます。
ナフサショックに対して、個人ができる対策はまず備蓄です。
大幅なインフレの可能性があるので備蓄できるものは備蓄しておいて損はないです。

株価の予想は大きく外してまさか日米ともにこんなに早く戻るとは思っていませんでしたが、日本株はナフサショックで企業業績と個人消費が悪化して再び大きく下がる可能性があるのではないかと考えております。アメリカもどこかでスタグフレーションになると思いますが、いつかは全くわかりません。

中東紛争がうまく収まればいいですが、いずれにしても今後数ヶ月は全ての人にとって大きく生活が変わる起点となる可能性があるので、中東情勢と原油製品供給について、一歩先の情報収集が安心につながると思います。