#2 デザインが生まれるまで その2

こんにちは、前回の続きです。

Y5チェアに触発された私は笠木と座面をつなぐ部分のグラフィカルなデザインを模索しました。

そして考えついたのがアーチのパターンです。

ただ最初はコロッセオをイメージしたのではなく、以前にベンチを作ったことのあるイランのイスファハンの橋のイメージでした。

当時世界の半分があると言われたイスファハン

 

イスファハンの橋をモチーフにしたベンチ

 

そのイメージでスケッチしていたところ、椅子ということで丸くなるのでそこで頭に浮かんだのがコロッセオのイメージでした。

これは今年初めに放送されたブラタモリのローマ編を見てコロッセオの美しさを再認識したことが影響していると思われます。

 

そしてコロッセオをテーマにした椅子、というコンセプトが生まれました。

ただそこからもデザインは簡単ではなく、座面の形をどうするかという課題がありました。

ここで生きたのがフラップチェアの発想です。

笠木の受け部分のみを座面の外に張り出させるという考え方で、笠木と全く同じ形の受けが座面につくというデザインにしました。

別に作るのは難解なので、実際は座面に溝をほることで、座る部分と受けの部分を視覚的に分けるという方法をとりました。

これでデザインの大枠が決まり、コロッセオチェアが生まれました。

実験的に本革でクッションを作ってみました。

次回はこの椅子の特徴、使い方など書いてみたいと思います。