こんにちは、キムラケイゴです。

先日紹介した新作の椅子を改めて詳しく紹介します。

まず前回書いた今回新しく試みた2つのこととは、”背面のマイナスがプラスになるデザイン”と”バイカラー”です。

それぞれをこれから説明します。

この椅子の最大の特徴はこの背面のデザインなのですが、これは2つのアイデアから生まれました。
その元ネタがこれです。

まず上はフィンユールのグローブキャビネットという名作でこの取っ手のデザインから背面の模様を思いつきました。

そしてそれを実現するために思いついたのが下のだまし絵で、これがマイナスがプラスになるという意味です。
つまり本来何もない(マイナス)部分が逆に何かある(プラス)形に見えるという方法です。

以上のようにこれは自分で思いついたデザインだと思っていますが、ひょっとしたらどこかで見たことがあるデザインが意識に表れただけかもしれませんので、似ているデザインをご存知の方はご一報ください。

このデザインパターンはサイドボードの扉など応用できそうなので今後も研究していきます。

 

そしてもう一つ今回新しく試みたのが”バイカラー”です。
これはツートンカラーとも言いますが、2色の色を使うということです。

わかりにくいですが、背面はピンク系、座面は赤系となっています。

これは下のヘラ・ヨンゲリウスのポルダーソファが頭にあり、試してみました。
同色系のわずかに色味の違う色を合わせるというアイデアです。

 

ヘラ・ヨンゲリウスはクラフト的要素をインダストリアルデザインに持ち込んで素晴らしい家具デザインを多く生み出しているオランダのデザイナーです。
色の使い方も抜群にうまいです。

色は無限にあるのでそれを選んで組み合わせるというのは非常にセンスが問われます。
これから色についても勉強していこうと思ってます。

今回のこの椅子はちょうどソファとダイニングチェアの中間的な位置の椅子で、一人用のラウンジソファとしても使えますし、テーブルやデスクに合わせて普通の椅子としても使えます。

以前に一度試作として作った椅子がありそれを気に入って頂いたお客様からサイズを変えたセミオーダーを頂きましたので、合わせて定番化を目指してリデザインして注文分とは別に一脚試作してみました。

お客様用はもう少し背が低く張り地はビニールレザーです。

この椅子は定価125,000yen(税込)の予定ですが、まだ若干改善したい部分があるのでこの現品に限り、110,000yen(税込)で販売します。
改善点は微妙なサイズのことが主で、この椅子が身体に合う方には全く問題はありませんので一人用の椅子を探している方がいらっしゃいましたらご検討ください。